農耕祭事って?
平地に比べて秋冬の寒さが厳しく、作物は霜害
に遭うこともしばしばでした。古代、この地に
住み始め、自然との共存を始めた人々にとっ
て、厳しい環境に感じられたことでしょう。加
えて、時に噴煙を上げる火山も、大自然の神秘
と驚異を感じさせたはずです。それら人智を
超えた自然の威力に対し、古代の人々は恐れに
も似た敬虔な気持ちを抱いたに違いありませ
ん。そんな人々の農耕の安全を願う切なる祈り
の対象となってきたのが、阿蘇開拓の祖神、健
磐龍命はじめ十二神を祀る阿蘇神社です。そ
の歴史はなんと2000年以上も前にさかの
ぼるといわれ、日本有数の由緒ある古社として
信仰を集めてきました。
この阿蘇神社と、北宮と呼ばれる国造神社
を中心として、古式ゆかしい農耕祭事が一年を
通じて行われています。春の豊作祈願に始ま
り、風害や霜の害を払う祭、秋の収穫を祝う祭
まで、一貫した祭事が行われるのは全国的にも
珍しく、一連の農耕祭事は国重要無形民俗文化
財に指定されています。
